まず教育実習に関わったくださった方々に感謝します。
担当させていただいたのは高校の理科、物理でした。
出身校で2週間、実習をさせていただきました。
先生方の職務は非常に責任が重く、心配りと体力を必要とするものでした。(先生方は負担が重くならないよう、心配してくださっていました。)高校生活は誰にも1回きりです。私は2週間、常に本気で教職と向き合い続けられたかというと、本音を言えばそうではなかったと思います。これが教育現場にいる厳しさなのだと唇を噛む思いでした。
物理での模擬授業は試行錯誤の連続でした。楽しさを感じました。自分がよくわかっていないことは、よく説明できないということが改めてわかりました。また、高校生の頭にある話や、教科書の持っているストーリーを読んで、そこから授業を組み立てることを知りました。指導してくださった先生の「生徒の世界を広げる授業を」という言葉が印象に残っています。
限られた時間の中でなんとか伝えようという工夫をするのは大変でしたが、非常に楽しいものでした。高校生と一緒に授業の内容や科学の問題を考えたり議論したりできたのは、とても嬉しいことでした。
大学で教職を学んでいると知られると、「高校の授業では物理を本当に理解できない」と言われることもあります。私も、大学に入って高校物理と大学物理のギャップを感じました。しかし、「本当に理解する」とは一体なんでしょうか。人間はそんな簡単に、はじめから多くのことを学べるのでしょうか…。心に少しわだかまりを感じています。
今回の実習では、先生方と事務の方々、高校生たち、時期を同じくした実習生、家族の力を借りてなんとかやり通すことができました。深く感謝しています。
教職の厳しさと楽しさを少しずつ経験させていただきました。大変だったけれど、楽しかったです。
今回経験させていただいたことは、教育活動のほんの一部だと思っています。
今後も科学を伝えること、教育に関わることについて、学んだことを活かして、実践を続けていきたいと思っています。