カテゴリー: 院生生活

No.310「難儀な春」

春ってそんなに美しいものではないよな。

道端に花が咲いている。
それだけで嬉しく思う。

季節は変わったけれど
自分は変わっていない。

失敗したこと、至らなかったこと、
諦めたこと、怠けたことを、
今も思い出して恥ずかしくなる。

あのときよりは進化していたいけれど。

季節が変わったからって、
うまくできなかったことが、
急にできるようになったりはしない。

花は毎年いずれは散る。
記憶をリセットしているみたいだ。

私も忘れてしまいたい。
過去の情けなさを。
今の不甲斐なさを。

花びらが散るように。

海でも行ってカモメとお話ししたいわ。


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おおむねひまにしています。今年札幌を離れました。人がほどほどにいて、町が広くて、文化施設と自然もあるところが好きです。北海道大学大学院 物性物理学専攻卒のサイエンスライター。

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